降った
積もった
3日で1mも積もった
ブドウ園は190㎝の高さの棚まであと30センチで届く
ブドウ園に行く道は
トラクターのミラーの高さまで積もり
除雪機で雪を飛ばすのがやっとの高さ
が、その後2~3日の暖かさで
1m積もった雪はすっかり解け
雪の回廊も1m弱の雪が残るだけになった
暖かい朝
カンジキを履かずとも歩けるほど締まった雪
久しぶりに何も持たず山の方に散歩に行った
暖かい風が頬をなでる
人が居ても逃げない間抜けそうなカモシカがじっとこっちを見ている
耳が聞こえなくなってしまったアッシッシは
オレから離れずについてくる
以前ならカモシカなんて見つけるとエライ事に( ̄▽ ̄;)
が、ずいぶん歳をとった
一日中暖かくて
午後から
銃を持って山に行ってみる事にした
平坦な雪の原を歩き谷に入り3キロ
全然獲物の痕跡の無い場所を3キロ歩き
その先に、僅かな痕跡を見つけた
一気に1mも積もった雪に
谷に閉じ込められた獲物の行動範囲は著しく小さい
撃ってしまった
3匹・・・
谷の小川は土手が高く
そこに2m程の積雪があり降りる事が出来ない
降りたら登る事が出来ない
そんな中に居るイノシシを撃ってしまった
どうにも回収できず
罪悪感にさいなまれつつあきらめざるを得なかった
来たところをトボトボと帰る
オレは何やってるんだろう
先週もシロアキと5匹獲った
1日平均1匹獲ってる今シーズン
雪は1m以上積もっていて
夏見る景色より1m高い場所を歩き見る景色は違うけれど
硬い雪でも20センチくらいぬかり
歩くのは楽ではない
厳しく辛い歩きが良い
いのちを奪う者にはそのくらいの厳しさを受け入れなければ
奪われるいのちに申し訳も立たない
厳しく辛い歩きであるからこそ
誰もが真似できない歩きだからこそ
その辛さと厳しさに耐えた証として
いのちが授かれるのだろう
でも
オレはまだまだ甘い
そんな気がする
自分のいのちを失ってしまう程歩きたい
と、そんな風に思う時がある
それは
自分の人生の道
これまでもこれからも
深い雪の中を歩くような道
楽を選べば選べるのに
敢えて厳しく辛い道を好んで歩くような道
バカだと思うけれど
止められない
楽で心安らかな道があるのに
そんな風にオレを育ててしまった親の影響だろうか
オレも、どんなふうに人と付き合っていいのか分からない
それが親子であっても分からない
ただ、楽をしたり安心を求めると
壊れてしまうのが怖い
失ったものも戻らない
だから自分でそんなチャンスもぶち壊す
オレの人生など如何ほどの物でもない
大したものではない
自分で大切にするほどの物でもない
獲物を全て回収できない猟師なんぞ
ろくな猟師ではない
オレはそう言う猟師になってしまった
それと同じに
オレが
血縁のある者に囲まれて死ねることなど
無くても仕方がないと思う
自分で作った道だから
そんな風に思うのである
イノシシの猟期は3月いっぱいだけれど
もう、銃をしまおうかと思う





俺という人間の、現実の生きざまをモデルにした
kuma仙人という架空人物の物語
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最終更新日 : 2021-03-14